行政書士の合格ラインは、試験の仕組みと深い関係あり
行政書士の試験にも、他の資格試験と同様に「合格ライン」があります。
これから受けるなら、その合格ラインを何とかして超えることが、行政書士デビューにあたって
必須の、そして最大の目標のひとつとなるでしょう。
行政書士の試験問題の分類と出題方式
行政書士の合格ラインを知るには、試験の方式をまず知らないといけません。・「行政書士の業務に関し必要な法令等」:合計46問
・「行政書士の業務に関する一般知識等」:合計14問
次に出題景色ですが、行政書士の試験においては、それはほぼパターン化されています
(めったに変更が行われることはありません。
これからも当分の間変更はないと見て間違いないでしょう)。
・択一式
→選択問題のため、必ずマークシートの中から任意の番号を塗りつぶします。
・記述式(配点:1問につき20点)
→40文字前後のマス目が解答用紙に用意されています。
その制限内で適切な文章を書くことになります。配点が高いため、注意が必要です。
択一式問題はさらに2種類に分かれます。
・五肢択一式(配点:1問につき4点)
→5通りの選択肢の中から、問題文の趣旨に沿ったものをひとつだけ選んでマークします。
・多肢選択式(配点:1問につき8点)
→選択肢が多く(約2倍になると思ったほうがよいでしょう)ため、五択問題よりも
→選ぶときの負担は増すことになります。配点の高さからもそれはうかがえます。
行政書士の科目ごとの合格ライン
上述の流れをトータルすると、次のような内訳になります。科目 | 択一 | 記述式 | 合計 | |
五択 | 多肢 | |||
法令科目 | 40問 | 3問 | 3問 | 46問 |
一般知識科目 | 14問 | なし | なし | 14問 |
合計 | 54問 | 3問 | 3問 | 60問 |
一般知識科目は五択問題しかないわけです。
それに引き替え、法令科目のほうはその他の問題も出されてくる上に
問題数も何倍も多いですから、かなりの負担になることは事実です。
そして、ここからが大事なところです。行政書士の合格ラインは例年ほぼ変わりません。
科目 | 合格ライン | 合計点数 |
法令科目 | 122点 | 244点 |
一般知識科目 | 24点 | 56点 |
合計 | 180点 | 300点 |
上の図から計算するとわかりますが、行政書士では、
・法令科目で全体の50パーセント以上
・一般知識科目では約42パーセント以上
・両科目合わせて、60パーセント以上
……と、正解の数量が必要になります。これが行政書士のありのままの合格ラインです。
※ちなみに、択一式問題と記述式問題はバランスよく正解を出すようにしたほうがいいです。
というのも、択一式問題の出来が悪いと
記述式問題の採点をしてもらえない可能性が高いからです
(その基準は、やはり法令科目で50パーセント、
一般知識科目で約40パーセント程度といわれます)。
いずれにしても、どちらの科目でも、またいずれの出題形式でも、
バランスよく正解を積み重ねることがいちばんでしょう。
どの部分についても、60パーセント以上の正解を叩き出すことが
合格に向けて無難な近道となるわけです。
※ちなみに、受験者全体の出来栄えに応じて、合格基準が急遽変更されることはあり得ます。
ただしそれはあくまでも偶発的な出来事にすぎません。
あくまでも自力で、合格ラインを十分に超えることを目指したほうがよいでしょう。